東京電機大学工学部電子システム工学科
光応用工学研究室

輝線スペクトルが等間隔で並ぶ光周波数コム光源は光周波数の物差しとして使われ光周波数計量分野に飛躍的な進歩をもたらしました。しかし輝線スペクトルの間隔が大変稠密である為にその１本1本を分離制御する事は難しく分光用の光源等に直接利用することは出来ませんでした。そこで、電気光学変調器ベースの広いスペクトル間隔を持つ光周波数コム光源の開発を行っています。

開発した電気光学変調器ベースの２組の光周波数コム光源を用いたデュアルコム分光により、環境ガス計測や人間の呼気を精密に分析して病気の診断に活かす事を目指した研究を行っています。

従来の光共振器を用いた短パルス光の発生方法はGHz 以上の高繰返し化や、繰返し周波数や波長の連続可変性に関して制約がありました。本テーマではこの制限を克服する為に、小型で簡便な連続発振半導体レーザーと光変調器を用いた方法により高繰返し短パルス列光を発生させる研究を行います。

光周波数コム光源からの等しい周波数間隔で並んだ１本１本の輝線スペクトルを分離して、個々にその振幅と位相を変調して再び合波することで、マイクロ波のように光の任意電界波形の合成を可能にする光シンセサイザーの研究を計算機シミュレーションと実験の両面から行います。